6月28日の大雨による土砂崩れで愛媛県西予市の明浜と三瓶両地域を結ぶ海沿いの生活道路・国道378号の通行止めが続く中、スクールバスで通学する地元小中学生計15人が、通常の倍以上の約1時間半をかけた迂回(うかい)路での登下校を余儀なくされている。解除の見通しが立たない中、市教育委員会は海路の利用も視野に「学校とも相談し、子どもになるべく負担がかからないよう配慮したい」としている。
 県西予土木事務所によると、明浜町宮野浦と田之浜間で斜面が高さ約5メートル、幅約30メートルにわたり崩落。土砂は撤去したが、防護ネットの修復などが終わらず、通行止め解除は少なくとも1カ月はかかると見込む。
 15人は田之浜地区の児童6人、生徒9人で、明浜町田之浜地区からスクールバスで明浜小学校と明浜中学校に通う。市教委は通学ルートを6月29日から変更。約17キロ、片道30~40分だった「通学路」が、現在は約43キロ、約1時間25分かかる。
 小学校は昼間の掃除を早朝にするなどし、出発時間は10分早める程度に工夫。帰路は小学生で20~45分出発を早めるが、中学生は近く大会がある部活を考慮し、6日から通常通りの午後6時半出発に戻す予定だ。